アメリカ大豆協会

週報
2008.08.25
2008年前半の米国大豆油輸出が前年同期比179%増

2008年前半の米国の大豆油輸出は、アルゼンチンからの食用油の出荷停滞も追い風となり、前年同期比で179%増と異常な伸びを示した。最新の税関統計によれば米国の今年1月から6月までの大豆油輸出は862,912トンと2007年同期の309,084トン、また2006年同期の237,452トンを大きく上回った。

メキシコが、昨年同期の輸入量53,987トンに比べ、206,776トンを購入し米国大豆油の最大輸入国となり、中国が2007年の62,132トンから91,707トンに輸入量を増加させ、これに続いた。

世界最大の大豆油輸出国であるアルゼンチンの今年前半の輸出量は、昨年同期の275万トンから15%減の232万トンに落ち込んだ。2008年の同国からの輸出は、政府が大豆と大豆油の輸出税引き上げを決定したこと(結局は7月中旬に撤廃されたが)に対する農業生産者グループの抗議行動により停滞した。今年前半には同国の主要港であるロザリオからの荷動きがほとんど皆無になることが何回かあった。これによりブンゲやカーギル他、多数の国際企業が一部のアルゼンチン大豆油契約に関して不可抗力を宣言し、米国とブラジルからの輸出への切り替えを余儀なくされた。

最新の米国大豆作柄状況

米国の大豆作柄は8週間連続で好転を続け、コモディティの投機売りと相まって7月初旬以来大豆コンプレックス先物の上値を非常に重くしている。インフォーマは大豆収量の確定は大分先になるとしているものの、USDAのエーカー当り40.5ブッシェルという収量は、特に重要な月である8月の前半の天候が作物の生育には適していたことから、現時点の作付状況から見て低すぎるように見える。今月はこれまで降雨量が例年より低く、残りの期間もその状態が続くと予想されるが、土壌水分は良い状態で8月に入り、気温も普通である。こうした天候で収量の伸びが若干影響を受ける可能性もあるが、エーカー当り42.1ブッシェルの収量確保の障害にはならないと思われる。

アルゼンチンの農業生産者が大豆輸出税に関し抗議を再開

アルゼンチンの農業生産者は、同国政府が議論を呼んだ大豆輸出税の引き上げ撤廃を余儀なくされて以来初めて、農業政策のさらなる変更を求めて抗議行動を再開した。同国のクリスティーナ・フェルナンデス大統領は、大豆輸出税を引き上げる政府の計画を7月中旬、上院が僅差で否決したのを受けてこれを撤廃せざるを得なくなり、その関連で官房長官と農務長官を交代させた。

しかしアルゼンチン農業連盟(FAA)のエデゥアルド・ブッジ会長は、政府の過剰介入によりFAAが代表する中小農業生産者の収益が圧迫されているので、政府との戦いはまだ当分終わらないと述べた。同会長は「農業問題は解決されていない。今の状況は一つの障害が取り除かれただけだ」とテレビのインタビューで述べた。「今回(の抗議行動)は警告の色合いを持ち、我々に不満があることを知らせるものだ」と付言した。

各種農業団体の指導部は、中小農業生産者に対し輸出税を引き下げるよう政府に求めている。「まだ農業ストライキを呼びかけてはいないが、だんだん時間がなくなってきている」とブッジ会長は警告した。

中国が今後数ヶ月間、大豆の輸入量を増加させる模様

中国の商務部によれば、同国は8月入荷予定で約337万トンの大豆、約170,000トンの大豆油および320,000トンのパーム油の輸入を見込んでいる。同商務部は、今月より上記農産物の輸入業者に入荷状況の報告を求める新規報告システムを実施し、これに基づき今週発表のレポートで上記の入荷数量を公表した。

輸入業者はさらに9月入荷予定で248万トンおよび10月入荷予定で785,600トンの大豆輸入を報告している。大豆油の9月入荷予定は213,991トンおよび10月入荷予定は17,500トンと報告されており、パーム油輸入業者は9月入荷予定数量を56,471トンおよび10月入荷予定数量を31,502トンと報告した。大豆ミールも8月に2,000トンの入荷が報告された。

ピーターソン委員長がUSDAの組織変更を求める意向を表明

下院農業委員会のコーリン・ピーターソン委員長(民主党・ミネソタ州選出)はThe Bemidji Pioneer 新聞社とのインタビューで来年、USDAの大幅な組織変更を求める意向だと述べた。「今年の秋はUSDAという組織の理解を加速させていく」とピーターソン委員長は述べた。「基本的には同省がどういう運営を行っており、どういう構造になっているかの事前研究をしている。大統領が変わった後、私にとって来年の優先案件の一つがUSDAの組織変更だ。というのはUSDAが長年にわたり組織変更されておらず、エネルギーやその他世界の動きにより彼らの使命も変わってきているからだ」と付言した。

ピーターソン委員長は同新聞社に対し「USDAはまだ20世紀の組織のままで21世紀の農業行政に取り組もうとしている。私は彼らのコンピューター・システムや構造を21世紀向きに改造することに関心を持つ新政権の誕生を期待したい。我々は官僚主義を若干でも排除し、業務を合理化して説明責任を高め、組織を簡素化しようとしている」と語った。

大豆コンプレックスは原油先物価格がバレル当り5ドル上昇で高値引け

大豆コンプレックスは8月21日、原油先物価格がバレル当り5ドルを超える上昇を示して穀類と大豆市場全般にわたり大量の投機買いを誘発したため、高く引けた。原油高騰で一番恩恵を受けているのは大豆油で、大豆ミールの先物の値上がりは大豆油ほどではなかった。さらにドル安およびアルゼンチンの降雨量が通常より少ないことに対する懸念も市場には好材料となった。大豆市場は、収量がUSDAの現在予想値エーカー当り40.5ブッシェルよりも業界予想のエーカー当り42.1ブッシェルに近づけば、最終的には下落することもあり得るが、原油先物の暴落が当分見られなければ大豆先物の安値更新は難しいと思われる。9月豆先物は$17.36上げて$492.73;11月物は$17.64上げて$495.30;1月物も$17.64上げて$501.64で終了した。9月ミールは$5.29上げて$394.29;10月物は$5.07上げて$391.65;12月物は$5.51上げて$395.40で引けた。9月油は$54.89上げて$1224.88;10月物は$55.12上げて$1231.27;12月物は$55.12上げて$1242.29で終了した。

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