USDA需給報告書概要
先 週発表された需給報告において、USDAは2007-08年の大豆期末在庫を544,000トン引き上げ、435万トンとした。USDAは2007-08 年の輸出予想を136万トン引き上げ2930万トンとするとともに、搾油量も136,000トン増加させ、さらに2008年の作付面積増を見越して種子使 用量を163,000トン増加させた。しかしこうした使用増よりも2007-08年の在庫消費の710万トン減と輸入の109,000トン増の方が大き かった。在庫消費の減少は、USDAによる米国の2007年の大豆収穫量の過小評価を示唆する3月1日の在庫量が予想を上回った事実からも覗えるが、収穫 量の予想は9月度穀物在庫報告書までは修正されない。USDAの2007-08年大豆期末在庫は市場の予想を若干上回ったが、市場観測筋は、記録的な大量 輸出成約残とブラジルとアルゼンチンでの様々なストライキにより両国の輸出が制限されている状況から、USDAは今後数ヶ月の輸出予想を引き上げざるを得 なくなるだろうと見ている。
製品的には、USDAは2007-08 年の大豆ミール輸出を136,000トン増、大豆油輸出も136,000トン増、およびメチル・エタノール(ほとんどがバイオディーゼル)生産用の大豆油 使用を68,000トン増としたが、これらの大豆油使用増は、伝統的な非バイオディーゼル用消費の落ち込みでほとんど帳消しとなり、2007-08年の大 豆油在庫は127万トンとわずか20,400トン減となった。USDAはアルゼンチンとブラジルの収穫量を各々4700万トンと6100万トン、 2007-08年の中国の輸入を3400万に据え置き、米国以外の世界大豆需給に関してはほとんど数量変更を行わなかった。
国勢調査局の報告書はバイオディーゼル生産量増を予想
国 勢調査局は2月の大豆油在庫量を、搾油報告書の在庫量の数字から11,300トン減の140万トンに修正した。1月のメチル・エタノール(主としてバイオ ディーゼル)用の大豆油使用量は29,500トンとさらに大きく上方修正され、122,000トンとなった。1月からの減少を予想したアナリストの見方に 反して、2月のバイオディーゼル用大豆油使用量は132,000トンに増加し、昨年の7月と8月に次ぐ記録となった。バイオディーゼル生産用の油脂の総使 用量は12月の153,000トンおよび1月の修正値176,000トンから2月には185,000トンに増加した。
バ イオディーゼル業界の1月度大豆油使用量が大幅に上方修正され、また2月の消費量も増加したことから、一部のアナリストは2007-08年の予想を約 340,000トン引き上げ177万トンとしている。10月―2月のバイオディーゼル用使用量は1年前より50%増加したが、バイオディーゼル生産の増加 分は大豆油在庫の取り崩しではなく、食品業界のトランス脂肪酸離れを受けて、部分水素添加大豆油の消費に取って代わっている。
ブラジルが大豆生産最新予想を発表
ブ ラジルのコモディティ供給公社(CONAB)とブラジル地理統計院(IBGE)は4月度の大豆生産最新予想を発表した。両機関の予想量は6000万トン近 辺でCONABの予想がIBGEの数値を約45,000トン上回っている。CONABの大豆作付面積予想は2116万ヘクタールと昨年比2.3%増となっ ている。今回の予想は前回よりも約140,000ヘクタール増となっている。
アルゼンチンの農業生産者がフェルナンデス大統領と会談
ア ルゼンチンのクリスティーナ・フェルナンデス大統領は4月11日、農業生産者の代表と大豆輸出税の増税に関する対立打開に向けた話し合いを行った。Dow Jones Newswiresの報道によれば、交渉に臨んでいる4主要農業団体の1つ、コニナグロの代表は記者団に対し、同氏、およびアルゼンチン地 方農業協会、アルゼンチン農業者連合およびアルゼンチン地方連合会の各代表とフェルナンデス大統領との会談が予定されていると語った。
農業生産者は先月、21日間におよぶストライキに入り、農産物の輸送阻止を目的に国中の道路を閉鎖した。先週、彼らは30日間の休戦を呼びかけ、政府との交渉円滑化を図るため道路閉鎖を解除したが、現在までのところ、関係者間の交渉はまだ始まっていない。
農 業生産者は政府との交渉が決裂した場合には5月1日にストライキを再開すると述べた。彼らは先月発表された穀物およびその派生製品に関する輸出税制度の抜 本的見直しに抗議している。輸出額が増加するにつれ輸出税率も上昇するスライディング・スケール制が実施された。現在の価格を基準にすると、大豆の輸出税 は以前の35%から約39%に上昇している、
しかし同国のマルティン・ロ ストウ経済大臣には抗議を行っている農業生産者に譲歩する用意は無い様子で、今のところ、先月破滅的な21日間のストライキのきっかけとなった輸出税引き 上げを撤回する意向はない。経済省の関係者は匿名を条件として、ロストウ大臣は「交渉には前向きの姿勢を示している」とFO Licht’s Ethanol and Biofuels Reportに語った。
検討 されている新規譲歩案は、既に中小農業生産者に拒否されたリベート支払いや他の優遇措置より好条件のものになる可能性があるものの、同大臣は新しい大豆輸 出増税制度そのものを変更する意向は「全然持っていない」と上記関係者は語った。ロストウ経済大臣は、輸出税率を世界の穀物価格に連動させる新制度につい て「この制度が正しいものと信じている」と上記関係者は付言した。
関 連ニュースとして、ロストウ経済大臣はフェルナンデス大統領と農業生産者代表の重要会談には参加しなかった。これに関して経済省の官僚は、ロストウ経済大 臣がアルゼンチンの長期にわたり不履行となっているパリ・クラブ債権者に対する債務などについてヘンリー・ポールソン財務長官と話し合いを行うため米国に 出張中であるとDow Jones Newswiresに語った。
大豆コンプレックスは好調な輸出で高値引け
大 豆コンプレックスは4月10日、好調な輸出販売状況と南米からの船積みが期日通りに履行されるか否かに関する懸念が高まり、旧穀―新穀の逆鞘幅が再拡大す るなか、旧穀月では最大の回復を見せて高く引けた。大豆油先物も、大豆油が原油の110ドル超という高騰に追いつく形と、さらにマレーシアのパーム油の回 復も好材料となり、原油市場の上昇が緩やかであったにもかかわらず、大きく値を上げた。大豆油先物は、取引所の搾油がより通常の水準に戻り、大豆がコーン の大豆に対する純益面の優位性を過大にしたことで値を下げたコーン市場よりを上回ったため、これらの産品を上回った。5月豆先物は$15.80上げ て$498.24;7月物は$15.71上げて$504.39;8月物は$14.70上げて$499.71で終了した。5月ミールは$2.87上げ て$388.23;7月物は$3.31上げて$391.32;8月物は$3.31上げて$384.70で引けた。5月油は$46.30上げ て$1326.51;7月物は$46.74上げて$1342.60;8月物も$46.74上げて$1349.88で終了した。
シカゴ相場、需給及び統計に関する表・グラフ(pdf. file)はここをクリックして下さい。
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